「歯並び」について調べていると、「歯を白くする」施術や「歯の汚れを除去する」施術も自然と気になってきますよね。

歯列矯正と並行してホワイトニングやクリーニングにも関心があるけれど、「どのような順番で受ければいいの？」と治療の優先順位についてお悩みの患者さんも少なくないのではないでしょうか。

治療の種類によっては、歯列矯正の前に完了させておかないといけないもの、適切なステップを踏むことで効果が最大限に発揮されるものがあります。

そこで本記事では、「矯正治療の前にやっておきたい三つの治療」についてわかりやすくご説明します。

虫歯の治療

矯正治療は長期間にわたるため虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

そのため、歯列矯正をスタートさせる前にきちんとした検査を行い、適切な虫歯や歯周病の治療を受けておくこと極めて重要です。

また、矯正治療をスタートさせた後の、歯のケアや予防もとても大切です。

• 歯磨き(ブラッシング)の練習
• プラーク・歯石の除去

虫歯や歯周病のチェックにともない、治療スタート前からこれらの処置を定期的にクリニックで行うと安心です。

歯磨きの際には、歯にエナメル質を再生させる効果（再石灰化）のあるフッ素を使用する（歯磨き粉や液体タイプに洗口剤）のもオススメです。矯正中でも大事なことなので覚えておくとお得ですよ。

ホワイトニング

矯正治療のタイプによって、ホワイトニングを同時に行えるものと行えないものがあります。

ワイヤー矯正の場合

ワイヤー矯正では、歯に装置した装置(ブラケット＋ワイヤー)を治療中に取り外す事ができません。そのため、ワイヤー矯正にくわえ、ホワイトニングを希望される場合は、歯列矯正を受ける前に完了させておくと良いでしょう。

矯正治療を先に終わらせて、歯並びが整った後にホワイトニングを行うのもよいでしょう。

ただし、ホワイトニングは一度で終わりというものではなくて半年や1年、２年など気になったタームで繰り返し受けるものです。矯正前に行って、後にも行うというのも効果的でしょう。

ワイヤー矯正を開始される前のカウンセリングの段階で、必ず担当医に相談するように心がけて下さい。

マウスピース矯正の場合

マウスピースを使用した矯正治療は、装置を自由に着脱することができるため、矯正治療と同時にホワイトニングを受けることも可能です。

ただし、矯正治療をスタートさせてから間もない段階では、歯並びによっては薬剤がうまく行き渡らずホワイトニングの効果が十分に発揮されないケースもあります。

そのため、なるべく早い時期に歯の色を白くさせたい場合は、矯正治療をスタートさせる前にホワイトニングを行うアプローチも有効です。

いずれにせよ、ご自身の希望をしっかりと伝えた上で、歯科医とともに明確な治療計画を立てることが大切です。

クリーニング

美容と健康に密接な繋がりがあることは、よく知られていますよね。矯正治療をスタートさせるにあたっても、歯のクリーニングと歯列矯正はワンセットとして考えると良いでしょう。

とりわけ、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼ばれるプラーク（食べカスなどの歯の汚れ）を除去する治療は、虫歯や歯周病の発生リスクを低減させるクリーニングとしてとてもおすすめです。

PMTCとは、プロによる機械的歯面清掃のことです。歯磨きをしていても、すでに歯に定着して個人では落とすことの出来ない汚れや、プラークの元となるバイオフィルムを歯科医師、歯科衛生士が専門の機器や技術を使って除去します。

治療前だけでなく、歯列矯正をスタートさせた後もPMTCは、虫歯や歯周病のリスクコントロールを行う上で非常に効果的です。

また、矯正治療後も歯並びの経過観察とともにPMTCを行うことで、美しく健康的な歯を長期間にわたってキープすることが出来ます。

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オルソペディア編集部

オルソペディア編集部です。矯正関する知識やコラム、お役立ち情報など様々な記事をお届けします。