【お口のお悩み】 なぜ?お口のお悩み 気になる歯の着色 黄ばみ/黒ずみのまさかの原因とは?
更新日:2021/05/25
年齢や性別問わず、誰しもが憧れる、清潔感あふれる真っ白な歯。
近年では、審美的な欲求だけでなく、お仕事、冠婚葬祭などさまざまな理由から、歯を白くする施術を希望される方が増えています。
以前は少しハードルの高いイメージがあったオフィスホワイトニングの治療も、時代とともに低価格になり、患者さんにとってきわめて身近なものになっていますよね。
では、そもそも歯の色が黄ばんだり、黒ずんでしまうのは何故なのでしょう?
本記事では、気になる「歯の着色」の理由についてタイプ別に解説いたします。
歯の黒ずみ
歯の神経が死んでしまうと、歯の色が暗くなり、黒っぽく見えることがあります。
重度の虫歯や打撲によって歯に大きなダメージを負った場合は、歯髄と呼ばれる歯の神経に深刻な影響が生じていることがあるので注意が必要です。神経をとる治療を行ったケースでも、同様に歯の変色が起こります。
このような神経のない「失活歯(しっかつし)」では、ホワイトニングの効果が出にくい傾向があり、そのようなときはセラミックやプラスチックのクラウン(被せもの)をすることで歯を白くすることが一般的です。
歯の白濁
「脱灰」と呼ばれる虫歯になりかけの状態では、歯が白くなったり、茶色くなったりすることがあります。
これは、歯の表面からミネラルを主成分とするエナメル質が溶け出すことで、艶や光沢を失い、白く濁ったように見えるためです。
「脱灰」は、歯磨きや毎日のお手入れで再石灰化を促せば、自然治癒も可能な虫歯の移行段階です。
とはいえ、患者さんによる自己判断が難しい症例ですので、深刻な虫歯になる前に歯科医を受診されるよう心がけてください。
歯の黄ばみ
多くの人がお悩みである歯の黄ばみは、生活習慣によって惹き起こされものがほとんどです。
その原因としては、主に以下のものが考えられます。
コーヒー、お茶、ワインなどの飲料
コーヒーやお茶に含まれる色素(主にタンニン)は、歯の表面に付着することで、「ステイン(着色汚れ)」を発生させます。
時間の経過とともに歯に固着し、汚れが落ちにくくなるので、ステイン予防のため飲食後はなるべく早めに歯磨きをするようにしましょう。
また、歯の表面のエナメル質(半透明の白色)を溶かしてしまう酸性の強い飲み物は、象牙質(黄色っぽい色)が透けやすくなり、歯の黄ばみの原因になります。
コーラやソーダなどの炭酸飲料、ワインや梅酒、ビール、日本酒などのお酒は酸度の高い嗜好品ですので、愛飲されている方はとくに注意が必要です。
なお、汚れの度合いや着色の種類によっては、ホワイトニングをせずとも、歯のクリーニングによってかなり改善される場合もあるので、気になる方は歯科医に相談されてみて下さい。
煙草
煙草のヤニの主成分であるタールやニコチンは、褐色に変化し、唾液中のカルシウムと結びつくことで歯に強く付着し、黄ばみの元になります。
煙草は歯茎を固くすることが明らかになっており、歯茎から分泌される唾液の量が減少することで、虫歯や歯周病の発生リスクも必然的に高くなります。
愛煙家の方は、ステイン(着色汚れ)やプラーク(歯垢)の除去など、歯科で定期的にお口のケアをされるよう心がけて下さいね。
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