歯科・矯正歯科って何?
更新日:2024/07/25
2022年頃より、「●●歯科・矯正歯科」という屋号の歯科医院が急激に増えています。以前は、「●●歯科」という屋号の歯医者さがほとんどでした。なぜ、増えたのか?それは、マウスピース矯正(インビザライン)の普及が大きな要因です。
目次
「●●歯科・矯正歯科」とは?
医科における診療目は、内科、小児科、産婦人科、精神科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、泌尿器科、整形外科などがあります。
一方、歯科には4つの診療科目があります。歯科、予防歯科、口腔外科、矯正歯科です。
「●●内科・整形外科」や「●●耳鼻科・小児科」のように、複数の診療科目を屋号に含めることがありますが、「●●歯科・矯正歯科」とは、一般歯科と矯正歯科の両方を同一医院内で行っている歯科医院です。
「●●歯科・矯正歯科」が増えている理由
マウスピース型矯正装置(インビザライン)の普及は、矯正治療の専門性を大きく変えました。従来、矯正治療を行うためには、歯科医師免許を取得後、さらに専門教育機関で5年以上の研修が必要でした。しかし、インビザラインの登場により、こうした長期間の研修を経ずに矯正治療が可能となりました。
従来型のワイヤー矯正の習得には、基礎研修に2年、臨床研修に3年を要します。一方、インビザラインによる矯正治療は、クリンチェックと呼ばれるシステムを用いて自動的に治療計画を作成できるため、一定の知識や経験をカバーすることができます。
この結果として、以前は矯正専門医しか行えなかった矯正治療を、一般歯科医も行えるようになりました。そのため、矯正歯科を診療科目として掲げる歯科医院が増加しています。
矯正治療をするなら「●●歯科・矯正歯科」と「矯正歯科(専門)」どちらが良い?
「●●歯科・矯正歯科」と「矯正歯科(専門)」では、それぞれメリット・デメリットがありますが、基本的に、「矯正歯科(専門)」で矯正治療を受けることが望ましいです。それは、”仕上がり”や”後戻り”という点において大きな差があることが多いからです。
「●●歯科・矯正歯科」で矯正治療を行うメリット
利便性
歯科・矯正歯科は、一般診療にも幅広く対応しているので、矯正治療中の虫歯の治療や矯正治療に伴う抜歯など、他の医院を受診する手間なく同医院内で完結する事ができます。
費用
「●●歯科・矯正歯科」の方が、治療費が安い場合は多いです。ただし、後述の通り注意が必要です。
「●●歯科・矯正歯科」で矯正治療を行うデメリット
仕上がり
- 歯並びのデコボコは無くなったが、上手く噛めなくなった
- 治療前よりも口元が出てしまった
というケースが多く報告されています。「矯正歯科(専門)」においては、このようなことが起きるケースは稀ですが、「●●歯科・矯正歯科」においてはこのようなことが起きてしまうことがあります。
後戻り
部分的に矯正治療を行ってしまうと、全体のバランスが崩れて、治療後に形が崩れて後戻りしてしまうケースが起きているようです。
緊急時対応
矯正医が月に数回しか来院しない場合、何かトラブルが生じてもすぐに対応してもらえない可能性があります。
矯正医が常勤で在籍している医院であれば、何かトラブルが生じてもすぐに対応してもらえますが、月に数回しか矯正医が来院しない場合、すぐに診てもらう事ができません。
矯正治療を始めると、装置が当たって痛い、装置が外れたなど、様々なトラブルが生じる可能性があるため、何かトラブルが生じてもすぐに診てもらえないと、矯正治療がスムーズに進まず、治療期間の延長に繋がる可能性があります。
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