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我慢できない】裏側矯正中にワイヤーが舌に刺さる!その対処法とは?

更新日:2022/06/25

歯列矯正を行っていると(特にワイヤー矯正)、痛みとの闘いがあるのは事実。

歯が動くための痛みは時間とともに軽減されていきますが、ワイヤーが刺さる痛みは鋭利な痛みであり、且つ同じ個所が何度も傷がつくのはなかなか堪えるのではないでしょうか。

しかも、舌は味覚をつかさどっているだけに、とても敏感な器官です。

裏側矯正(舌側矯正)はダイレクトに装置が触れますので、慣れるまで心配になってしまう方もいるかもしれません。そして、少しでも痛みから解放されたいと思っていることと思います。

ワイヤーが舌に刺さる理由

口が痛い女性

ワイヤーとブラケットを使用して歯の移動を促す歯列矯正。

ワイヤーの先がなんらかの衝撃で舌や頬に当たりやすくなったり、歯の移動が起こることで余ったワイヤーの先が刺さったりすることで、出血や痛みを伴うことがあります。

特に裏側矯正の場合は、装置が歯の裏側につくため常に舌に触れる環境にあり舌に傷がつきやすく咀嚼や発語の度に舌が動くので、そのたびに傷に当たり治りにくいということが起こる可能性もあります。

対処法

痛みをそのまま我慢してはいけません。
痛みが出た場合の対処法をご紹介します。

歯科医院で対処してもらう

次の予約日まで待たず、痛みが出た時点で歯科医院に連絡をしましょう。
まず痛みの原因を確認する必要があります。

ワイヤーが舌に当たらないようにしたり、歯科矯正用粘膜保護剤をつける、傷になっている部分に軟膏の塗布をしたりするなどなんらかの対処をしてくれます。

自分で対処する

歯科矯正用粘膜保護剤とは、歯列矯正中のブラケットやワイヤーなどの当たりを緩和させるために使用する専用の材料です。

歯科医院で、歯科矯正用粘膜保護剤や軟膏を処方されていれば必要に応じて自分で気になる箇所につけることができます。

歯科矯正用粘膜保護剤のつけかた

①手洗い、歯磨き
不衛生な状態のままだと、傷口から菌が侵入する恐れがあるため。

②気になる箇所の乾燥
濡れていると外れやすいのでガーゼ等で唾液を拭う必要があます。

③歯科用矯正粘膜保護剤の形を整える
・ワックスタイプ
米粒大くらいの大きさにし、指で丸め形を整えます。
・シリコンタイプ
米粒大くらいを出し2種類を指で練り合わせます。
2分ほどで固まるので時間内に圧接するように手早く練る。

④気になる箇所に圧接
ワイヤーとブラケットの隙間が埋まるように意識すると、外れにくいです。

※ワックスタイプやシリコンタイプなどがあります。
処方されたら使用方法の説明を聞く、取り扱い説明書の確認等を必ず行うようにしましょう。

※口腔内は食事などで不衛生になりやすい環境のため、定期的に交換をしましょう。
交換目安は取り扱い説明書に従ってください。

軟膏の塗布

①手洗い、歯磨き
②気になる箇所の表面をガーゼなどで優しく拭う
③綿棒などで塗布

※シールタイプもあります。シールタイプも同様に清潔にして唾液を拭ってから貼ります。

ブラケットが気になる

近年はブラケットも進化しており、薄く違和感の少ないものが流通してきていますがブラケットの当たりが気になる場合にも歯科矯正用粘膜保護剤を使用することができます。

また歯が並んでくると歯の位置が変わることによりブラケットの当たりが変わっていくこと、ブラケットに慣れるということが考えられ時間とともに違和感は解消される可能性があります。

ブラケットをつけている接着剤のバリのようなものが気になる場合は歯科医院で対処ができますので、申し出るようにしてください。

余談ではありますが使用するブラケットなどは歯科医院によって異なるので、これから歯科矯正をと考えている人は、矯正相談の段階でより違和感の少ない装置を使っているかどうかを確認するのも良いかと思います。

歯が動くことの痛み

ワイヤーが舌に刺さる以外に、歯が動くことで痛みを感じることもあるでしょう。
この場合は数日で収まる傾向にありますが、あまりにも痛みが強い場合は痛み止めを飲むのも一つの手です。

事前に処方してもらえるか歯科医師に確認をすると安心です。

まとめ

歯科医師と相談

歯列矯正をしていると、歯が動くことの痛みとワイヤー等が舌に引っかかったり刺さったりして辛いですよね‥。
特に裏側矯正(舌側矯正)では、舌がダイレクトに触れる箇所に装置があるので気になりやすく、ふとした瞬間に傷をつけてしまうことがあります。

歯列矯正の場合、粘膜に当たっているかといって装置を外すわけにもいきませんので歯科矯正用粘膜保護剤など利用して粘膜との接触をうまくコントロールする必要があります。

また、必ず歯科医師に傷ができている箇所を確認してもらいましょう。
口腔内の他の病変に気付いてもらうこともできますし、物理的な接触ではない理由で傷や口内炎ができている可能性もあるからです。

最後に、理想の歯並びを手に入れた自分を想像してみてください。
やって良かったと思える日が、待っているはずです。

少しでも快適な歯列矯正期間が過ごせますように。

この記事を書いた人

オルソペディア編集部

オルソペディア編集部です。矯正関する知識やコラム、お役立ち情報など様々な記事をお届けします。

カテゴリー: 治療中のお役立ち情報

タグ: 裏側矯正

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