【解決策あり】マウスピース矯正のデメリット?かみ合わせが悪くなる?
更新日:2022/04/12
目次
マウスピース矯正のデメリット
- 歯並びを良くしたいけど、どうしてもワイヤーの矯正装置の見た目に抵抗がある。
- アレルギーがあるので金属を使わない装置を使いたい。
そんな方に人気のマウスピース矯正。最近では、マウスピースの種類も提供している歯科医院も増えてきました。気軽に始められそうな雰囲気を感じるマウスピース矯正ですが、ワイヤーを入れた矯正にはないデメリットもあるので、どちらが自分に合うのか判断材料にしていただければと思います。
適応症例が限られる
マウスピース矯正は、一般的なワイヤー矯正と比較して適応症例が限られます。万能さは矯正歯科医のワイヤーテクニックの方が上、というのは想像できるのではないでしょうか。
では、どんなケースが適応できないかというと、重度の叢生や歯の本数が少ない場合、治療上必要な抜歯の本数が多い場合などです。また、1本だけ捻れている歯を治したい!そんな場合もあまり向きません。マウスピース矯正はねじれをとることが苦手だからです。あくまで一般論での話ですので、マウスピース矯正を考えている方はドクターとしっかり相談することをおすすめします。
1日20時間装着しなくてはならない
ワイヤー矯正と異なり、ご自身で取り外し可能なマウスピース矯正。1日20時間以上装着することが必須です。外したまま付け忘れた…ということが頻繁に起こると、予定通り目的の位置に歯を動かすことができず、次のマウスピース装着までに予想以上の期間が必要になることもあります。
紛失リスク
軽くて、小さく、透明なマウスピースです。外出先で、食事前にティッシュに包んでそのまま捨ててしまった?!という事態が起こることもあります。しっかりケースに入れて管理をすることが大切です。自分で管理することになるので、中高校生のお子さんが使用する場合は、特に注意を促したほうが良いでしょう。
飲食の制限
マウスピースを装着したままでは飲食はできません。虫歯・歯周病のリスクが高まるからです。普段、ちょこちょことお菓子を摘んだり、コーヒーを飲んだりと口にものを入れる回数が多い方は不便に感じるかもしれません。
別の視点からいえば、間食の回数が減り、健康に良い食生活が送れるようになるとも言えるので、食事の制限はメリットの側面もありそうです。
奥歯が噛み合わない
歯を動かしている過程で、歯と歯が当たってしまう箇所ができ、しっかり噛めない状態になることがあります。しかし、マウスピース矯正だけでなくワイヤー矯正でも起こりうる一時的な咬み合わせの悪化です。
奥歯が噛み合わない理由と解決策
すべての矯正方法で一時的なかみ合わせの悪化は起こることがありますが、マウスピース矯正特有の奥歯が噛み合わない理由と解決策をお話しします。
マウスピースの厚さ分が噛み合わない【理由と解決策】
マウスピース矯正の場合、マウスピースの厚みの分(約0.75mm)奥歯が先に当たるようになります。マウスピース矯正では1日20時間以上マウスピースを装着した状態のため、常に奥歯にはかみ合わせの力による圧力が加わりやすくなります。
マウスピース矯正治療中に奥歯がしっかりと噛み合わないと感じる方もいらっしゃいます。その場合は強く当たる奥歯部分だけをカットしたマウスピースを装着していただくことで通常のかみ合わせに戻ります。
特定の歯が噛み合わない【理由と解決策】
マウスピース矯正は1度の型取りで最終のマウスピースまで出来上がってきます。しかし、治療途中で、ほとんどの歯はピッタリとマウスピースが合っているのに一部の歯だけがずれてしまい噛み合わないということが生じる場合があります。原因として装着時間が短い、難しい移動(捻れをとる)をしているなどがあります。
解決策としては3つあります。
- 上下の歯を一緒に動かすことのできるエラスティックゴム(顎間ゴム)を装着する
- 部分的にブラケットとワイヤーを装着する
- 再度型取りをし、マウスピースを作り直す
まとめ
矯正装置が目立たず、装置の取り外しが可能でしっかり歯磨きができるなどメリットが多いマウスピース矯正ですが、マウスピース特有のデメリットもあります。特に気になるマウスピース分の厚みによるかみ合わせへの影響ですが、解決策も多いので、経験豊富な矯正歯科医に対処していただくことで解決できそうです。
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