治療について

ダイレクトボンディング法とは?矯正とは違いは?

更新日:2022/12/01

ダイレクトボンディング法とは

ダイレクトボンディング法とは、天然歯に近い状態での修復が可能な形態修復歯科治療です。

数種類の適した色調の歯科用レジンを直接歯に盛り付け、適応となる歯や歯の隙間を埋めることで天然歯のような見た目を再現することができます。自費治療に力を入れている一般歯科や審美歯科などで行っていることが多いです。

歯の移動を促す歯列矯正とは異なり、局所的に歯の形を治して見た目を整える治療法となります。

ダイレクトボンディング法とコンポジットレジンとの違い

ダイレクトボンディング法と似たような治療法で、コンポジットレジンを使用した治療法があります。従来から保険診療でもよく行われてきた治療法なので、ご存じの方もいるかもしれません。

レジンを詰める、盛るという点では同じですが、ダイレクトボンディング法で使用するレジンにはセラミック微粒子が混ぜ込まれ強度と審美性に優れています。

また色調や透明度も細かく再現するため、コンポジットレジンとは見た目の差が埋まれやすく、強度や劣化という面でもダイレクトボンディング法のほうが優れているといえます。
そのため自費治療として扱われています。

ダイレクトボンディング法の適応症例

ダイレクトボンディング法は全ての歯に適応することはできません。材料を歯に盛り付けているので、範囲が広過ぎると強度面、審美面での問題が起きるためです。

①向いている症例

  • すきっ歯
  • 虫歯の詰め物
  • 欠けた歯の修復
  • 歯の形態修正

②向いていない症例

  • 隙間が大きい
  • 虫歯が大きい
  • 噛み合わせが強い(歯ぎしりをする)⇒欠けてしまう

ダイレクトボンディング法のメリットとデメリット

①メリット

  • 歯を削る量が少ない
  • 型取りが不要
  • 当日で治療が終わることが多い
  • セラミックのかぶせ物より安価
  • メタルフリー(金属アレルギーの心配がない)
  • 審美性に優れる

②デメリット

  • セラミックのかぶせ物に比べて劣化、変色しやすい
  • 破折の可能性
  • 適応できない部位がある
  • 歯科医師の技量に左右される

ダイレクトボンディング法の費用

基本的には審美面での重きが多いので自費扱いとなります。1~5万円程度のところが多いようです。

ダイレクトボンディング法と歯列矯正との違い

すきっ歯や歯の生え方で不満を抱えている方は、根本的な治療として歯列矯正を選択するのもひとつです。

ダイレクトボンディング法は短時間で審美面での悩みを解消することができ、魅力的ではありますが、範囲が極限的であることと、噛み合わせの問題が強いと適応することができません。

歯列矯正であれば、歯を一本一本動かすので歯並びはもちろん、噛み合わせも適正な位置に誘導することが可能です。

歯並びによっては、部分的な歯列矯正で済む可能性もあります。

その他の治療法 ①ラミネートベニア

ラミネートベニアとは歯の表面を薄く削り、その上に薄いセラミックスの歯を特殊な接着剤で張り付ける治療法です。

薄いセラミックの歯を理想の形にすることで、歯の隙間や形態、色調を整えることができます。

ダイレクトボンディング法のように直接盛り付けるわけではないので、数回の通院が必要となり歯科技工士が製作をします。

その他の治療法 ②クラウン(インレー)

ラミネートベニアやダイレクトボンディング法では対応が難しい場合や、すでにかぶせ物をしていて新しく作り直したいというときはクラウンを被せて見た目をキレイに治すこともできます。

一概にクラウンといっても、保険適用のものから自費まであり、セラミックのものからジルコニア、レジンとセラミックのハイブリット、裏打ちに金属が使用された強度重視のもの、いわゆる金歯、銀歯といったものまで種類が豊富にあります。

価格も数千円~15万円と幅があり、その方の重視したいポイントと噛み合わせのバランスで選択をしていくことになります。

まとめ

ダイレクトボンディング法は、型取りも不要で短い時間で審美性の優れた治療ができる魅力的な治療法です。少し前歯の形が気にくわない、歯の隙間が気になる、といったときに選択する治療です。

しかし、歯の修復物を作るプロである歯科技工士が製作するわけではありませんので、術者である歯科医師の技量に大きく作用されるのも事実です。失敗しないためには、歯科医院のHPやSNSを見てダイレクトボンディング法の症例などをチェックし、自然な仕上がりを可能としている歯科医師にお願いすると良いかもしれません。

また、噛み合わせの問題により適応できない場合もありますの。その場合は、歯列矯正の検討が必要になってきます。気になる場合は一度歯科医院医にて相談をしてみてください。

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オルソペディア編集部

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カテゴリー: 矯正治療の方法

タグ: 矯正の種類

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