リテーナー生活のマストアイテム「リテーナーシャイン」
更新日:2021/07/09
治療が終わったあとの総仕上げの作業である「リテーナー(保定装置)」。
歯には自然に元の位置に戻ろうとする力があるため、歯列矯正が完了したあとに何もせず放置してしまうと以前の状態に「後戻り」してしまいます。

そこで、治療後に装置を付けることで美しい歯並びを維持しようというのが「リテーナー(保定装置)」の主な役割です。
ここでは、とても大切な作業である「リテーナー(保定装置)」を清潔にキープし、治療トラブルを防ぐのに役立つ洗浄剤「リテーナーシャイン」についてわかりやすく説明します。
リテーナーシャインとは?

「リテーナーシャイン」とは、歯列矯正用のリテーナー(保定装置)のお手入れに使用する「つけ置きタイプ」の洗浄剤です。
リテーナーの装置時に付着した「プラーク(歯垢)」と呼ばれる細菌のかたまりを除去し、装置をきれいにする効果があります。
なお、「リテーナシャイン」のほかにも洗浄剤にはさまざまなものがありますが、ドラッグストアなどで販売されている入れ歯洗浄剤をリテーナーに使用することは絶対に避けてください。リテーナーの金属結合部が溶けてしまい、装置破損の原因となります。
値段や使用法は?

メーカーによって何種類か開発されていますが、一般的な相場は約1000円前後(60回分)です。
お近くのドラッグストアやオンラインストアなどでも市販されており、手軽に入手することができます。
使用方法もとても簡単。イメージとしては、洗濯もののつけ置き洗いに近いかもしれません。
- ① コップ一杯分のぬるま湯に指定された量(スプーン一杯分であることが多い)のリテーナーシャイン(顆粒)を溶かす
- ② そこに「リテーナー(保定装置)」を入れて放置したあと(溶液が青色から透明になるのが目安。30分が一般的)に、しっかりと水で洗い流す
- ③ メンテナンス完了!
リテーナーシャインはなぜ必要?
「リテーナシャインを使わなくとも、普通に水で洗えばよいのでは?」と疑問に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からお伝えしますと、装置に付着したプラークは、水に溶けにくい性質を持つため、うがいや水洗いといった通常のお手入れでは落とすことができません。
匂いや雑菌をしっかりと除去しリテーナーを清潔に保つには、「リテーナーシャイン」で定期的にメンテナンスを行う必要があります。
わずか1/1000gのプラークにも、虫歯や歯周病の原因となる一億個以上の細菌が生存していますので、「リテーナシャイン」で装置をしっかりと洗浄することが大切です。
どのリテーナーにも使用可能?
「リテーナー」と呼ばれる保定装置には大きく分けると、「マウスピース型」「プレート型」「ワイヤー型」の三つのタイプがあります。
リテーナーシャインは、基本的にはどのリテーナーにも使用が可能です。
なお、リテーナー装置自体の選択は、症例に応じて担当医が種類を診断、推奨しますので、リテーナーシャイン使用の注意点とともに、ご自身のライフスタイルについてよく相談しながら検討されてみて下さいね。
まとめ

リテーナーシャインとは、リテーナー装置を清潔に管理するための便利な洗浄剤です。
値段も手頃でオンラインストアやドラッグストアなどでも入手しやすく、使い方もとても簡単です。
「面倒くさそうだな」「続けられるか心配」
とリテーナー生活に懸念やご不安を抱えている方もいらっしゃることと思いますが、矯正中のような痛みもないため後ろ向きな声はきわめて少なく、「思ったより楽」「矯正装置に比べれば全然」とメンテナンスに前向きな患者さんがほとんどです。
せっかく、長い時間とお金をかけて手に入れた歯並びが、元に戻ってしまったら悲しいですよね。担当医の指導のもと「リテーナシャイン」を上手に使用して、美しい理想の口元をずっとキープして下さいね。
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