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歯並びと口臭は関係がある?実は自分も口臭がしている可能性も!

更新日:2022/05/12

歯並びと口臭は関係している事をご存知ですか?まさか自分自身に口臭があるとは思ってもいなかった方も、実は口臭がしている可能性があります。ではどのような歯並びの方が口臭がしやすいのか、また口臭を予防するにはどうしたらいいのか詳しく見ていきましょう。

臭いが気になる女性

口臭の原因

口腔が原因

口腔が原因として一番考えられるのが「歯周病」です。歯周病の特徴は歯周ポケットができることです。歯周ポケットは歯周病の原因菌となる嫌気性菌の最も住みやすい環境です。嫌気性菌は文字通り空気を嫌うので歯周ポケット深くに棲みつき、生息します。そして代謝の過程で硫化水素やメチルメルカプタンという成分を産生するのですが、これが口臭のもとになります。また、「ドライマウス」が口臭の原因になっている可能性も考えられます。唾液が減って口や喉が乾燥している状態を「ドライマウス」と言います。唾液には細菌の増殖を抑えるとともに口の中をきれいにする作用があるため、唾液が減って口の中が乾燥すると口臭が強くなってしまいます。

病気が原因

主に口臭の原因となる病気は

  • 呼吸器系(肺癌、肺腫瘍)
  • 消化器系(胃癌、食道気管)
  • 耳鼻咽喉系(扁桃炎、咽頭膿瘍、咽頭癌)
  • 咽頭、気管支、肺のカンジタ感染
  • 糖尿病
  • 肝硬変、肝臓癌
  • トリメチルアミン尿症

などがあります。口臭が病気の発見につながる場合もありますので、他人に口臭を指摘されたら何か体に異変が起きている可能性もあります。

食べ物が原因

臭いが強いニンニク、ニラ、ネギなどを食べると、いったん体内に取り込まれた臭いの元になる成分が胃の中で消化され血液を介し全身を循環します。その後、その成分が肺を経由して吐き出されます。これが口臭のもとです。この成分は胃の中から発生する臭いなので歯磨きをして口内を清潔にしても口臭は発生してしまいます。

生理的口臭が原因

朝起きた時に口臭が気になった事はありませんか?女性の場合は生理の時や、ホルモンバランスが崩れてしまうと口臭を感じる時があるようです。通常は時間の経過とともに臭いは減少していきますが、私たちは日々食事をし、口の中ではさまざまな代謝がおこなわれています。口臭が全く無く無臭でいる事は難しいので神経質になりすぎず、他人を不快にさせるような強い口臭をさせないよう気をつけましょう。

歯並びが引き起こす口臭

先ほどのように口腔が原因の口臭として考えられるのは「歯周病」によるものです。日々の歯磨きが不十分だと歯と歯ぐきの境目に汚れが残り、その状態が続くことにより汚れの中に潜む細菌が代謝の過程で硫化水素やメチルメルカプタンという口臭のもとになる成分を産生します。歯並びがきれいに揃っている人でも100%完全に歯を磨くのは難しいです。歯ブラシだけでは口腔内の約60%ほどの汚れしか除去できないと言われています。しかし、デンタルフロスや歯間ブラシを併用する事で除去率は約1.5倍まで上昇します。歯並びのガタガタが強い方は、ガタガタの部分の歯を磨くのも難しく、歯ブラシやデンタルフロスが届きにくい場所や全く届かない場所も増えてきます。その分汚れが残りやすくなり、細菌が増え口臭の原因となってしまいます。綺麗な歯並びの人でもある程度汚れが残ってしまう事を考えると、歯並びがガタガタの人は汚れが残りやすいので、歯周病になるリスクも上がり、より口臭が発生しやすくなってしまうかもしれません。

口臭が気になるときは?

自分自身で口臭が気になり始めた時は、以下のことを実践してみると良いかもしれません。

デンタルフロスや歯間ブラシを使う

毎日デンタルフロスや歯間ブラシを使用していますか?歯ブラシだけで終わりにしていませんか?取りきれなかった汚れが原因で口臭が発生している可能性があります。外国では日常的にデンタルフロスや歯間ブラシを併用している人が約70%なのに対し、日本ではわずか約20%と言われています。それくらい、まだ「毎日使うもの」という認識が低いです。これらを併用することにより、口臭の発生を抑えるだけでなく汚れの除去率も上がり虫歯や歯周病も予防できます。すぐに実践できる事なので、今日から始めてみましょう。

口内の乾燥を防ぐ

先ほど「ドライマウス」も口臭の原因だとあげましたが、口の乾燥による口臭は乾燥を防ぐ事で口臭も防ぐ事が出来ます。唾液の分泌には咀嚼などの「刺激」が関係します。よく噛んで食べる事で唾液の分泌を促す事が出来ます。普段から食事の時によく噛んで食べるよう意識し、唾液の分泌を促しましょう。また、食事以外の時にもガムを噛む事で唾液を分泌させる事ができます。ここで注意したいのが、砂糖入りのガムではなくキシリトール入りのガムを選ぶ事です。砂糖を摂取する事で口内の細菌によって虫歯の原因となる「酸」が発生してしまいます。キシリトールでは細菌が「酸」を発生する事が出来ないので、虫歯の予防に繋がります。

最後に

いかがでしたか?口臭は、自分ではなかなか気づきにくく他人からも指摘されにくいものです。自分の口臭で他人を不快にさせてしまっていないか一度見直してみましょう。日々の歯磨き習慣を見直すだけでも口臭の改善に繋がります。虫歯や歯周病を予防するためにも歯科医院での定期的なメインテナンスをおすすめします。

この記事を書いた人

オルソペディア編集部

オルソペディア編集部です。矯正関する知識やコラム、お役立ち情報など様々な記事をお届けします。

カテゴリー: お役立ちコラム

タグ: お口のお悩み

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