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口蓋裂の矯正治療(保険適応・目安30~40万円)

口蓋裂とは

外表奇形(目に見える部位の奇形)の中で、口腔と顎に発生する先天性の形態異常の一つです。
口蓋が裂けて、口腔と鼻腔がつながっているものを口蓋裂と呼びます。口蓋裂などの異常は合併することが多く、顎裂と口蓋裂の合併を顎口蓋裂、口唇裂と顎裂さらに口蓋裂の合併を唇顎口蓋裂と呼びます。

口蓋裂の歯並びの特徴

口蓋裂の方の多くに、下顎の前歯が上顎の前歯より前にある“反対咬合”の症状が見られます。
口蓋裂は、もともと上顎の発育が不十分であることに加え、形成術による術後の跡によってさらに発育が悪くなっている場合が多いです。そのため、下顎に比べて上顎の成長が極端に悪いことにより、反対咬合が生じます。

さらに、歯胚と呼ばれる歯の芽にあたる部分が欠如し、歯が生えてこなかったり、歯並びやかみ合わせも悪いことが多く矯正歯科治療が必要になる可能性が高いです。

(日本口腔外科学会 口腔外科相談室より一部引用)
https://www.jsoms.or.jp/public/disease/setumei_senten/

口蓋裂の矯正治療のタイミングは?

大きく分けて

の3つがあります。

矯正治療のスケジュールは、形成外科や口腔外科での手術の予定や、成長に合わせて進めていきます。

口蓋裂の矯正治療の目的は?

赤ちゃんの矯正治療では、

子どもの矯正治療では、

大人の矯正治療では、

これらの目的に合わせ、それぞれの適した時期に治療を進めています。

口蓋裂の矯正費用はどれくらい?

口蓋裂の矯正治療は保険が適用されるため、治療費は3割負担で平均30〜40万円です。

基本的に矯正治療は自費診療ですが、

口蓋裂は上記をもとに「口唇口蓋裂に起因する咬合異常」という病名がつくため保険が適用されます。

ただし、保険適用される矯正歯科治療を行える医療機関は、“厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関のみ“になります。
指定された病院や診療所では、18歳未満の患者さんの場合には、保護者の前年分の所得税額に応じて医療費の一部が県から補助される「育成医療」、18歳以上では「更正医療」を受けることができます。

(日本矯正歯科学会HP参照)
https://www.jos.gr.jp/facility